世の中、いいこともあるんだなと…。
さて、そろそろ行こうか。
私はトランクを引っ張り、玄関のドアを閉めた。
アスファルトの道を歩くたび、うれしさがこみあげてくる。
こんなに早くこんな日が来るとは思わなかった。
世の中には神様が、本当に要るんだ。
今まで嬉しかったことって、何だろう。
いやだ。
浮かんでくるのは嫌なことばかりだ。
そんなに長く生きている
Unique Beauty 好唔好 わけじゃないけど。
まあ、大昔の人から比べると、長生きはしてる。
朝の雑踏の中、通りを行く飼う日々とのあわただしさの中、私は自分のペースでゆっくりと歩いた。
Ⅰ軒のカフェに入った。
ドアにつり付けれれたチャイムのとこが、心地よかった。
ここはいつも通り過ぎる、ちょっと高級なお店。
新聞を広げてゆっくり読んでいる人、相席の人とおしゃべりに花お咲かせている人、奥ではパソコンを開いてい
る人など、ここでの時間を共有して、どこか一呼吸置いている。
私はコーヒ―と一緒に、テレビで取り上げられていたフレンチトーストを頼んだ。
ここのは牛乳を入れずにつくるそうで、何よりも厳選した素材を使っているそうだ。
運ばれてきたので、一口、口に運んでみる。
うわぁー、とける。
あの時言っていたタレントの言葉が、私の口からも出た。